YOCO ORGAN・0081の視点から見る、
ローカルシーンを「続けていくこと」と「繋げていくこと」

Interview with 0081 from YOCO ORGAN
インタビュー・テキスト: Spice Up the Life

音楽の現場は今後一旦萎んで、また膨らんでいく。それで良いんだと思うんです。

――ありがとうございます。さて、ここまで当初新型コロナの広がり始めの状況変化と、今回のテーマ楽曲の制作について伺ってきましたが、少し目線を変えて、北陸を拠点に活動されるアーティストの側から、今の状況をどういう風に見ていますか。

0081 うーん…。3~6月、それこそ7月くらいまでは、自分たちの活動状況について“コロナの所為“って言えたんですよ。僕の中では。「コロナの所為で」とか、変な話「焚き付けるメディアの所為で」とか。
ライブの現場がダメになっちゃった理由付けとしてもそうですし。ライブハウスとかハコが悪い、みたいなイメージが先行した部分も実際にあったので。その結果として、音楽の現場が非常に厳しいことになっていることに、みんな何処かで腹立たしさみたいなものを抱えていられたと思うんです。
でも、ちょっとフェーズが変わってきてて、今は“アーティストとしてのモチベーションとの戦い”になってきているような気がします。

――なるほど…。

0081 そもそも今は自分たちでライブや制作する機会を作っていかないと、待っていても一切ないわけですよね。配信もみんな始めてますけど、それ自体も誰かが「配信やろうぜ!」て声掛けないと、本当にない。
こないだ《りんご音楽祭2020》のオーディションがあったんですけど、そこで会った福井のバンドも「半年ぶりにライブした」って言ってました。で、そもそもなんで来たかというと「ライブがしたかった」って言うんです。「やらないと終わっちゃう気がする」って。その気持ちがすごく分かる。
音楽活動をする、ってエンターテイメントという面が確実にあるので、“誰か聞いてくれる人がいて、そこに届いて、初めて意味を持つもの”という部分があるわけですよ。でも今は、その“誰か“がいない状況に近いわけですよね。もしくは、カタチを変えないと届かない。「それでも(音楽を)作るのか、歌うのか」…今はそういうところから試されている気がする。

――厳しい厳しいとは聞きますが、実際に今の音楽の現場の厳しさって触れていないと分からなそうですね。

0081 いや本当にキツいと思いますよ。お仕事として見たら、ちゃんと回るような状態じゃないです。今やっと改めて「音楽の力をもう一度なんとか…」みたいな話も出てきてて、ライブハウスも席を半分に減らしてもう一度、という取り組みをされ始めたりというのもありますが、実際に例えばそれでもお金が回らないとなったら、会社さんや、関わってやられてる方にとっては事業として見れないわけですよね。熱量だけではどうにもならない段階にあると思います。

――その様々な意味で「試されている」ていうのは理解できますし、先ほどおっしゃってた“モチベーションとの戦い”という点も、立場を想像すると納得します。ここまで頂いたお話には、今みたいな状況下で「アーティストとしてどういう姿勢でいるか」という部分と「音楽を事業としてもう一度成り立つかたちにできるか」という話題があります。ではアーティストという立場で考えた時に、今後の具体的な動きとして、例えばマネタイズ部分まで「より考慮することが必要だ」…みたいなことは思われます?

0081 というより、矢沢永吉さんじゃないですけど「いつの時代でもやる奴はやる、やらない奴はやらない」ってことだと思うんですよ。アーティストとしてこの状況下で音楽を辞める人とか離れる人は、無理せず辞めて、離れてもいいと思います。本来、誰かに言われて始めたわけじゃないし、配信しなきゃとか新しいかたちでマネタイズしなきゃとか、それを今までいた全員に求めることって、単純に無理だと思うんですよ。 だから、ほっといても今まで1,000あったものが500とか、そういう状態になるのが自然だし、しょうがないのかもしれない。でも、その後に必ずまた新しい人が始めたりで、その残った500がまた膨らんでいく。それで良いんだと思うんです。