YOCO ORGAN・0081の視点から見る、
ローカルシーンを「続けていくこと」と「繋げていくこと」
Interview with 0081 from YOCO ORGANインタビュー・テキスト: Spice Up the Life
元々誰に指図されたわけでもなく活動をはじめたんだから、どういう状況でも“湧き上がってくるもの”が絶対にあると思うんです。
――では、金沢の状況をご覧になってて、何か他に思われることはありますか。
0081 心配しているのは、“場所を作れる人たち”が諦めて辞めちゃうことです。「この人に声掛けたらイベントができる、ブッキングしてくれる」とか、仲介役をしたり人を繋げたりしてる人、機会を作れる人、そういう役割の人たちが自分を鼓舞してやっていかないと本当に止まるっていう。
――エンターテイメントに流れるお金が大きな大都市とかに比べると、そういう意味ではそういった人たちの絶対数も多くないし、やっていくモチベーションも相対的には高くなくて当然ですし、その問題はありそうですね。
0081 でも、逆に言ったら続けようもあるんですよ。それだけで食っていってないからこそ「気持ちを殺してまでやんなきゃいけない」ようなこともないですし。「やるか、やめるか」というようなゼロサムの話にもなり難いですし。音楽の比率を少し下げてでも、細々と続けていくことはできる。もし場所がなくなったとしても、活動はできる。
――今回参加してくれたJony the Sonata、milkyheadoneのいるaddginjahzzとかも、あの後で新譜リリースしてましたしね(笑)
0081 そうそう!フェニックスもリリースしてたし、僕らYOCO ORGANも出しました。要は心が折れなければいいんです(笑)元々誰かにやらされたもんじゃないですからね。湧き上がってくるものって、それぞれに絶対あると思ってるんです。
――ではそんな中で、この《Spice Up the Life》の企画、「まずはとりあえず北陸のアーティストをアーカイブ化していきましょう」っていうことの意義って、実際あると思います?(笑)
0081 一番大事なのは、さっき言った“場所を作れる人”、あとアーティストとか活動とかに理解があって「やろうよ!」と言ってくれる人が、少々無理やりにでも場所とか機会を作って続けていく、繋げていくってことだと思うんですよ。だから、メチャメチャ価値はあります。
“やること自体に意味がある”っていう言い方って音楽とか表現活動に付いて回ってると思うんですが、まず折れずに取り組みを続けていくこと自体が必要だと思うので、そのきっかけになるのであればすごく意味のあることじゃないかなと思っています。